
ヒビ・亀裂のことを「クラック」と言う。だがクラックにも影響が大きいものとそうでないものがあるのだ。ここでその見分け方のポイントをつかもう。
「クラック」の基礎知識
クラックには、大きく分けて2種類あります。
- 収縮クラック→コンクリート表面の収縮によってクラックが入る
- 構造クラック→構造強度不足からクラックが入る
私たちがよく目にするものは「収縮クラック」です。これは髪の毛くらいの太さのクラックで床下通気口の角に発生することが多く、深度も浅いので早急に補修が必要というものではありません。問題は「構造クラック」です。時間とともに大きく口を開けていくもの、クラックの太さがおよそ0.3mm以上の場合は構造クラックの可能性が高いので、早急に補修が必要になります。クラックから雨水などが入ると基礎内部の鉄筋を錆びさせたり、内部が腐りやすくなるので、このような物件は避けた方が良いでしょう。
「そういえば最近、うちのマンションの“ひび割れ”が大きくなってきたような気がする…」そんな人はぜひ針金を使ってクラックの深さをはかるべきです!モルタル(セメント)を塗った部分にヒビが入る「表層クラック」というのもありますが、これはまず心配はありません。
恐るべき「シャブコン」
「コンクリート」はセメント、砂利(骨材)、砂(骨材)、水を混ぜたものです。このコンクリート強度のカギを握るのが「水」と「セメント」の比率なのです。水の比率が少なく固く練ったものほど丈夫なコンクリートになりますが、逆に「水」が多いと脆いコンクリートができ上がります。これを業界では「シャブコン」と呼びます。
「シャブコン」はなぜ使われる?
「シャブコン」の恐ろしいところ
- 健全なコンクリートと外見上ほとんど見分けがつかない
- 圧縮強度試験でもある程度の強度がでるため、一旦建ててしまうとシャブコンであるか否かを判定することは困難
- 水を余分に含んだシャブコンは耐久性が大幅に低下し、クラックや崩落などの原因となる

あなたのマンションは本当に大丈夫?
「地盤沈下」「コンクリートの強度がでていない」ことによる理由でクラックができている場合は要注意だ。まさにいつ倒壊してもおかしくないくらい危ない物件に住んでいることになる。「コンクリートの強度がでていない」のは「シャブコン」による人為的なことと、もうひとつは、施工時の自然環境が原因と考えられる。
「寒中コンクリート」という言葉を聞いたことがあるだろうか?これはコンクリート打ち込み後の養生期間中に、コンクリートが凍結するおそれのある時期に施工されるコンクリートのことだ。寒い時期にコンクリートを流し込むと、水分が凍結して硬化不良を起こし強度の低いコンクリートになる可能性が高い!もちろんそのすべてが不良品だというわけではない。
生コンの強度、温度や初期養生方法に制約をもうけて、凍結や強度増進に対して配慮していれば安全は保証できる。