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| 防音室には窓がなく、照明は落ち着いた灯りのダウンライトが2つあるだけ。2重になったドアを閉めれば、そこは外界から完璧に遮断されたプライベートルーム。ソファベッドで寝そべるのも楽しみ。 |
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| 上田さんが、建築家としての独立第一歩を踏み出したときに設計した、オフィス兼作品例としての自宅。設計時に欠かせなかったのが趣味を楽しむスペースだ。上田邸には、音響映像設備を施した無窓の閉ざされた防音室と、陽の光が優しく降り注ぐ開放的な住居空間が違和感なく収まっている。この絶妙なバランスは、趣味人の建築家がこだわり抜いた住まいの形といえる。 |
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| プロジェクターは、液晶よりも黒が締まって見えるプラズマの「Piano」を使用。壁に直接投影してどの角度からでも眺められる安定した映像を楽しむ。コーヒーを飲みながら音楽に包まれるときが至福の瞬間。 |
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音楽、映画、読書、写真、絵画など、幅広いジャンルの趣味を持つ上田知正さん。「仕事と趣味の境が、自分の中であいまいなんですよ」というその職業は一級建築士。自宅と兼ねたオフィスを構え、施主の意向を取り入れた住宅の設計を数多く手掛けている。
設計事務所に勤めていた頃の住まいは東京・世田谷区の賃貸マンション。好きなロックはヘッドフォンで聴き、ドラムを担当するバンドの練習は貸しスタジオを利用していた。「独立をきっかけに、音楽が思い切り楽しめ、建築家としての作品例にもなる鉄骨造の戸建てを新築しようと決めました。予算を考えるとくせのある土地を購入せざるを得ませんでしたが、要は“その土地の要求”に沿った設計をすればいいだけのことなんです」
高台の斜面に位置し、間口が約18m、奥行きがたった4mという細長い台形の土地という特徴をふまえ、各階を用途別に分ける3層構造のフロアゾーニングを採用。1階は吹き抜けのリビング。そしてキッチン、バスルームなどのユーティリティー。2階は上田さん、奥様、小学校1年生の長女それぞれの個室。そして当初はドラムの練習と暗室作業のためにつくられたというRC構造の防音室を、オフィスとともにエントランスがある半地下に配置した。
また、建物全体に北側壁面はふんだんに窓ガラスを設置。太陽光が強すぎない北向きの立地を逆手にとって、憧れだった“優しい陽の光が差し込む画家のアトリエ風”をイメージした空間を手に入れたのである。
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| 高台の斜面に位置する上田邸。遠くからでも壁一面に施されたガラス窓がキラキラ反射して見える。公道からは約20m奥まった場所にあり、手前の階段を昇ると、実際の土地より一段低く設けたエントランスにたどり着ける。 |
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